alescunna

なぜフリーランス? ②フリーランスを続ける理由

生き方/働き方

今回の写真は、数年前の出張時に飛行機から撮影した写真。

地上は雨、離陸後は雨雲の中を通るので大揺れ。
でもその雲を抜けた瞬間目の前に広がった青い空に、ちょっぴり感動したのでした。



さて、「フリーランスになった経緯」をつづった前回記事に続き、今回は「フリーランスを続けている理由」について書いてみたいと思います。

フリーランス5年目、この間ずっと同じ心境だったわけではなく、時間とともにいろんな経験を積んで今に至っています。

簡単にまとめると、

フリーランスとして働き始めたことで価値観が変わる

価値観が変わったことで多くのことに手を出し、「このままでよいのか?」と考えはじめる

コーチングを受けたりしながら自分と向き合い、フリーランスを続けることにする

という流れです。



日々決まった時間仕事をするだけが「社会人の生き方」ではない

会社員だった私がフリーランスになってまず大きく変わったのが、「社会人の生き方」に対する価値観でした。

新卒社会人で私自身の視野が狭かったのものありますが、フリーランスになる前に考えていた社会人の生き方は、

・平日9-17時はオフィスで仕事をする(職業柄そうでないことも多かったですが…^^;)
・休日は自分の好きなこと/やりたいことに時間を使う
・プロジェクトチームや社内の人とうまく連携して成果を出す

というようなものでした。

しかし、フリーランスになった途端、決められた勤務時間もオフィスも上司・同僚もない環境に変わったことで、

・平日だからといって必ず朝から夕方まで仕事をしなくてもよい
・自分の好きなこと/やりたいことに使う時間は、必ずしも休日だけでなくてもよい
・組織にとらわれず、さまざまな団体や人とコラボレーションすることで出せる成果がある

と価値観も変わりました。

そして、フリーランスになって自由度が増すのと引き換えに頻繁に頭に浮かぶようになったのが、「自分は何がしたいのか?」という問いでした。

働く時間も場所も相手も比較的自由に選べるが、会社員のように毎月決まった給与が保証されているわけではない。

会社員に比べて社会的信用は落ちるし、契約や会計も自分が主体的に動かなければならない。

わざわざそんな環境に身を置いてまで何をしたいのか?

これはフリーランスとして活動する上で大切な軸になると考えています。

私の場合、コンサルからに教育へ業界を変えて転職したばかりのような状況だったので、

①外国語教育だけにとらわれず、多種多様な教育現場に触れて、実践的な知識と経験を増やしながら自分が出せる価値を考えること
②かねてから頭の隅にあった博士課程進学を念頭に、外国語教育を中心に実践だけでない体系的なインプットを得ること

の2つをまずは軸に据えていました。

前回の記事にも書いたとおり、「自分の培った経験やスキルが活かせるところ」と「自分の興味関心があるところ」の二兎を追った結果としてフリーランスになった私にとって、①が「自分の培った経験やスキルを活かせるところ」、②が「自分の興味関心があるところ」にあたるものでした。



二兎を追う者は一兎をも得ず…?

クライアントに迷惑さえかけなければ、平日でもある程度自由に動けたことから、会社員時代には考えられないほどいろんなことをしてきました。

東京と広島で2拠点生活をしながら双方でさまざまな教育関連の仕事をしたり、教育関係者とのワークショップを企画・実施したり、学校や課活動の場を見学させていただいたり、教育関連のワークショップやイベントに参加したり、時には教育以外の分野の企業向け案件に携わったり。

そしてその傍らで、博士課程進学先候補を絞って国内外の教授とコンタクトをとったり、国内大学院の院試に向けた受験勉強をしたり、ドイツ語の資格を取り直したり、しばらく渡独したり。

改めて書き出してみると自分でもよくやっていたなぁと思います。笑

転機となったのは、博士課程進学がうまくいかなかったフリーランス3年目でした。

社会人になる前にすでに修士号を取得していたため博士課程後期に進学しようとしていたこと、大学の研究分野という視点では博士課程で研究しようとしていたことが修士までとは異なる分野になること、日本とドイツの大学システムの違いなど、要因はいろいろありました。

どれも進学を考えはじめた時からリスクだと感じていたものの、「じゃあ修士課程から入り直そう!」とか「何年かけてでも博士号を取る!」とまで考えを変えられない自分もいて、結局それまでやっていた進学準備を一度すべて止めることにしました。

これにより、フリーランスとして軸に据えてきた2つの軸から「自分の興味関心があるところ」が消え、「自分の培った経験やスキルを活かせるところ」の1つになってバランスが崩れてしまったのです。

自分の培った経験やスキルを活かせる場所に貢献するだけならば、別にフリーランスを続けなくてもいいんじゃないか?

ちょうど長期契約の仕事がなく、廃業するならばクライアントにも迷惑をかけない時期だったということもあり、フリーランスを続けるか考えるため一度立ち止まりました。



軸を立て直しながら、フリーランス続けてみる

フリーランス3年目を終えようとしていた当時、多種多様な相手と多種多様な仕事をしてきた経緯もあって、自分を「なんでも屋さん」のように感じていたところがありました。

昔から「だいたいのことがそれなりにはできるけど、突き出るものがない」と言われ、自分でもそうだと思っていましたが、フリーランスとして受けた案件を見渡してみるとそれが如実にあらわれたように思います。

いろんな仕事に携わらせていただけたおかげで収入に困ることもなく、フリーランスとしての軸の1つに据えていた実践的な知識や経験を得ることができたのも事実なのですが、先を考えた時に「このままなんでも屋さんのフリーランスを続けるよりは、違う道を選んだ方が社会に貢献しやすいのではないか?」と考えはじめたのです。

博士課程進学を一度諦めたこともあり、外国語教育へのこだわりを手放すならば、このタイミングかなとも正直思っていました。

そこで、月1ペースで半年ほど個人コーチングを依頼し、フリーランスにこだわらず、国内外の企業への転職や法人成りも視野に入れて、仕事の傍らで自分と向き合う時間を設けました。

私にとって、安定した収入や働く場所・時間の自由度があまり重要な要素でなかったこともあり、
・自分は何がしたいのか?
・それを社会貢献につなげるためにはどの道が最善なのか?
を自分に問いながら模索し、最終的に、フリーランスを続けること、ただし拠点を海外に移すことを決めました。

最初はドイツに行くつもりが、いろいろあってイギリスに変わりましたが…^^;

方針が決まったからこれでしばらく安泰!というわけではなく、動きながらまた立ち止まることがすでにこれまでも、そしてこれからも何度もあると思います。

でもそれはきっとフリーランスだけでなく、社会人であれば誰でも一緒だろうし、大げさにいえば人生の醍醐味なんだろうなと思いながら日々乗り越えています。笑

error:Content is protected
タイトルとURLをコピーしました